
はじめに
2025年4月13日から10月13日まで、大阪市此花区の夢洲で開催される「2025年日本国際博覧会」、通称「大阪・関西万博2025」。テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。
この記事では、万博を最大限楽しむために必要な情報を詳しく解説します。特に注目のパビリオンや魅力的な展示内容、そして混雑を避けるためのチケット予約方法などを徹底的に紹介します。
6か月間という限られた開催期間の中で、効率よく巡るための攻略法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
もくじ
大阪・関西万博2025の概要
大阪・関西万博は、1970年の大阪万博以来、55年ぶりに大阪で開催される国際博覧会です。会場は大阪市此花区の人工島「夢洲」に設置され、約155ヘクタールの広大な敷地に180以上ものパビリオンが建設されています。
会期は2025年4月13日から同年10月13日までの184日間。開場時間は朝9時から夜10時までとなっています。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。このテーマのもと、世界中から集まる最新技術や文化、未来社会への提案が紹介されます。
特に注目すべきは、SDGs+beyondの考え方を取り入れたサステナブルな万博運営や、最先端テクノロジーを活用した「未来社会ショーケース」の取り組みです。

チケット情報と予約方法
チケットの種類と料金
大阪・関西万博のチケットは、1回入場可能なチケットと複数回パスの2種類に大きく分かれています。
1回入場可能なチケット
チケット種類 | 大人(18歳以上) | 中人(12〜17歳) | 小人(4〜11歳) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
一日券 | 7,500円 | 4,200円 | 1,800円 | 会期中いつでも1回入場可能 |
平日券 | 6,000円 | 3,500円 | 1,500円 | 会期中の平日に1回入場可能 |
夜間券 | 3,700円 | 2,000円 | 1,000円 | 16時以降に1回入場可能 |
※3歳以下は無料です。ただし座席が必要なパビリオン・イベントへの参加のために無料チケットを発券することも可能です。
複数回パス
チケット種類 | 大人(18歳以上) | 中人(12〜17歳) | 小人(4〜11歳) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
通期パス | 30,000円 | 17,000円 | 7,000円 | 会期中毎日入場可能(要予約) |
夏パス | 12,000円 | 7,000円 | 3,000円 | 7/19~8/31まで毎日入場可能(要予約) |
※複数回パスを使用するには顔認証登録が必要です。
チケットの購入方法
チケットを購入するには、以下の2つの方法があります。
- 公式デジタルチケット
- 「EXPO2025デジタルチケットサイト」から購入
- 万博IDを作成し、マイページで管理
- パビリオン・イベントの予約や来場日時の変更が可能
- 簡易型チケット(EXPO Quick)
- 万博ID登録不要で簡単に購入可能
- コンビニエンスストアや旅行代理店でも購入可能
- パビリオン・イベント予約機能なし
入場の流れ
- 万博ID登録:公式サイトで万博IDを作成
- チケット購入:デジタルチケットサイトでチケットを購入
- 来場日時予約:いつ来場するか日時を選択・予約
- パビリオン/イベント予約:見たいパビリオンやイベントを予約
- 予約日時に会場へ:予約した日時に来場
注目のパビリオン紹介
大阪・関西万博には180以上のパビリオンがありますが、ここでは特に注目度が高い、訪問必須のパビリオンを紹介します。
シグネチャーパビリオン
シグネチャーパビリオンは、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を各分野の第一人者がプロデュースした8つのパビリオンです。

1. Better Co-Being(いのちを響き合わせる)
- プロデューサー:宮田裕章(慶應義塾大学医学部教授)
- 特徴:「静けさの森」に位置し、3つの共鳴体験を通じて人と人、人と世界、人と未来の共鳴を体験
- 所要時間:45分
- 予約方法:事前予約・当日予約
2. いのちの未来(いのちを拡げる)
- プロデューサー:石黒浩(ロボット工学者)
- 特徴:人間とアンドロイドが共存する50年後の未来を体験
- 見どころ:ヤマトロイド、アスカロイドなどのアンドロイドとの触れ合い
- 所要時間:60分
- 予約方法:事前予約・当日予約
3. いのちの遊び場 クラゲ館(いのちを高める)
- プロデューサー:中島さち子(音楽家・数学研究者)
- 特徴:クラゲをモチーフにした屋根の下、全身と五感で遊べる空間
- 見どころ:プレイマウンテン、五感の遊び場
- 所要時間:37分
- 予約方法:事前予約・当日予約・一部自由入場エリアあり
4. null²(いのちを磨く)
- プロデューサー:落合陽一(メディアアーティスト)
- 特徴:鏡面状の外装と鏡のLEDモニターに囲まれた空間で自己と対話
- 所要時間:30分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
5. いのち動的平衡館(いのちを知る)
- プロデューサー:福岡伸一(生物学者・作家)
- 特徴:32万個のLED電球による光の粒子空間で生命の動的平衡を体験
- 所要時間:15分
- 予約方法:事前予約・当日予約
6. いのちめぐる冒険(いのちを育む)
- プロデューサー:河森正治(アニメーション監督)
- 特徴:MR・VRを使用した超時空シアターなど4つの最先端展示
- 見どころ:「超時空シアター」「ANIMA!」「宇宙の窓」「無限メタモルフォーゼ」
- 所要時間:50分
- 予約方法:事前予約・当日予約・一部自由入場エリアあり
7. EARTH MART(いのちをつむぐ)
- プロデューサー:小山薫堂(放送作家)
- 特徴:食をテーマにした空想のスーパーマーケット
- 見どころ:「いのちの売り場」と「みらいの売り場」
- 所要時間:40分
- 予約方法:事前予約・当日予約
8. Dialogue Theater –いのちのあかし–(いのちを守る)
- プロデューサー:河瀨直美(映画作家)
- 特徴:対話を通じて分断を明らかにし、解決を試みる実験場
- 所要時間:55分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順・一部自由入場エリアあり
国内パビリオン
国内パビリオンは、開催国である日本や開催地である大阪・関西地域が出展するパビリオンです。
1. 日本館

- テーマ:「循環」
- 見どころ:世界最大級の火星の石(高さ17.5cm、幅29cm、重さ12.7kg)
- 特徴:プラントエリア、ファームエリア、ファクトリーエリアの3つで構成
- 所要時間:40分
- 予約方法:事前予約・当日予約、時間帯によっては予約なしで入場可能(9:30~10:30、19:30~20:30)
2. 大阪ヘルスケアパビリオン

- テーマ:「REBORN」
- 見どころ:「ミライ人間洗濯機」、25年後の自分のアバター体験
- 特徴:バーチャル空間での人生ゲームやモンスターハンター体験など
- 所要時間:60分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順・一部自由入場エリアあり
3. 関西パビリオン

- テーマ:「いのち輝く関西悠久の歴史と現在」
- 見どころ:関西9府県の文化や歴史、技術を紹介
- 特徴:灯籠をイメージした六角形の外観
- 所要時間:60分
- 予約方法:事前予約・当日予約
4. ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier
- コンセプト:「When women thrive, humanity thrives ~ともに生き、ともに輝く未来へ~」
- 見どころ:舞台美術家エズ・デブリンが手がけるメインコンテンツ
- 特徴:女性の活躍状況と取り組みを世界に発信
- 所要時間:30分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
海外パビリオン
世界中から参加する160の国と地域による海外パビリオン。多くは予約不要で自由に入場できます。
1. アメリカパビリオン
- テーマ:「共に創出できることを想像しよう」
- 見どころ:1972年に採取された「月の石」(推定37億年前)
- 特徴:宇宙探査体験、日米友好の象徴
- 所要時間:25分
- 予約方法:予約不要(先着順)
2. イタリアパビリオン
- 見どころ:多感覚シアターと屋上庭園、カラヴァッジョの名画展示
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
3. UAEパビリオン
- 見どころ:砂漠の国らしい砂丘をイメージした外観と内部デザイン
- 予約方法:事前予約・先着順・自由入場
4. フランスパビリオン
- 見どころ:フランスの文化・芸術・科学技術の展示
- 予約方法:先着順
5. サウジアラビアパビリオン
- 見どころ:砂漠の文化と最先端技術の融合
- 予約方法:自由入場
6. 北欧館(アイスランド)
- 見どころ:北欧の自然と調和した持続可能な社会
- 予約方法:自由入場
7. 中国パビリオン
- 見どころ:中国の伝統文化と最新テクノロジー
- 予約方法:要確認
企業パビリオン
企業が出展する魅力的なパビリオンも多数あります。
1. GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION
- 出展:株式会社バンダイナムコホールディングス
- 見どころ:高さ約17mの実物大ガンダム像
- 特徴:ガンダムを通して描く「宇宙の暮らし」や「実現していない科学技術」を8つの空間で表現
- 所要時間:50分
- 予約方法:事前予約・当日予約
2. PASONA NATUREVERSE
- 出展:株式会社パソナグループ
- テーマ:「からだ」「こころ」「きずな」
- 見どころ:iPS細胞から作られた「ミニ心臓」(直径約3cm)
- 特徴:「いのちの歴史ゾーン」「からだゾーン」「こころ・きずなゾーン」の3エリア構成
- 所要時間:30分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
3. 未来の都市
- 見どころ:長さ約150mの広大な空間で15のアトラクションを体験
- 特徴:大規模スクリーンによるテーマ展示、4つの「3D CUBE」など
- 所要時間:35分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
4. NTT Pavilion
- 見どころ:次世代情報通信基盤「IOWN」を活用したパラレルトラベル体験
- 所要時間:30分
- 予約方法:事前予約・当日予約・自由入場(一部エリアは要予約)
5. 三菱未来館
- 見どころ:没入型シアターで深海から宇宙までを体験
- 所要時間:60分
- 予約方法:事前予約・当日予約・先着順
パビリオン予約のコツと攻略法
パビリオン・イベントの予約方法は大きく分けて「予約が必要なもの」と「予約不要なもの」があります。ここでは予約が必要なパビリオンを効率よく回るためのコツを紹介します。
パビリオン予約の基本
予約が必要なパビリオン:
- シグネチャーパビリオン
- 国内パビリオン(企業パビリオン含む)
- 一部の海外パビリオン
予約不要なパビリオン:
- 多くの海外パビリオン
- コモンズA~D,F(複数の国や地域が同じ建物内でパビリオンを出展している共同館)
事前予約のタイミング
- 2か月前抽選:来場日時予約をした日の3か月前から2か月前の前日まで
- 7日前抽選:来場日時予約をした日の1か月前から8日前まで
- 空き枠先着予約:来場日時予約をした日の3日前から前日の午前9時まで
当日予約のポイント
- 入場から10分後にスマートフォンで予約可能
- 「パビリオン/イベント当日登録センター」や案内所の端末を使用
- 一度に予約できるのは1つのパビリオンのみ
- 予約したパビリオンに入場後、次の予約が可能になる
予約戦略のコツ
- 人気パビリオンを早めに予約:日本館、大阪ヘルスケアパビリオン、GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONなどの人気パビリオンは2か月前抽選から狙う
- 朝型戦略:開場直後の時間帯は比較的空いているため、人気パビリオンを当日予約で狙う
- 夜型戦略:夕方以降は帰る人が増え、パビリオンが空き始める傾向がある
- コモンズ活用:予約不要のコモンズエリアを、予約パビリオンの待ち時間に回るとよい
- 余裕を持ったスケジュール:1日に回れるのは5~7パビリオン程度と考えるのが現実的
予約時の注意点
- パビリオンによって予約可能時間帯が異なる場合がある
- 来場日時を変更すると、元の来場日に付与されていたパビリオン予約は取り消される
- 当日予約の場合、人気パビリオンは予約枠がすぐに埋まる可能性が高い
アクセス情報
大阪・関西万博へのアクセス方法をご紹介します。会場の「夢洲」へは、主に以下の方法でアクセスできます。
鉄道でのアクセス
万博会場の鉄道最寄駅は、Osaka Metro中央線の「夢洲駅」です。大阪メトロ中央線本町駅などからアクセス可能です。
車でのアクセス
マイカーでの来場は、事前予約制の「P&R駐車場(パーク&ライド)」を利用し、そこからシャトルバスで会場へ向かう方式となります。駐車場の予約は必須です。
バスでのアクセス
各地から会場直行の臨時バスも運行される予定です。詳細は公式サイトや各バス会社の情報を確認してください。
注意点
- 会場周辺の駐車場はありません
- 会場内は広いため、歩きやすい服装・靴での来場をおすすめします
- 夏場は特に暑くなるため、熱中症対策は必須です
まとめとおすすめの回り方
大阪・関西万博2025は、180以上のパビリオンが集結する壮大なイベントです。すべてのパビリオンを見て回ることは難しいため、以下のポイントを参考に効率よく楽しみましょう。
おすすめの回り方
- 複数日の来場を検討する:1日ですべてを回ることは不可能なため、可能であれば複数日に分けて来場すると良い
- テーマごとに回る:興味のあるテーマ(例:先端技術、文化、SDGsなど)に絞って回ると効率的
- 予約制と自由入場のパビリオンをバランスよく:予約したパビリオンの合間に、自由入場可能なパビリオンを組み込む
- 人気パビリオンは開場直後か閉場前に:混雑を避けるなら、開場直後か夕方以降がおすすめ
まとめ
大阪・関西万博2025は、最先端の技術や文化に触れる絶好の機会です。「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、地球規模の課題解決に向けたビジョンが提示されます。
この記事で紹介した注目パビリオンや予約のコツを活用して、ぜひ万博を効率よく、そして存分に楽しんでください。55年に一度の大阪での万博、この機会をお見逃しなく!